鞆の浦鯛しばり網漁法
江戸時代に生まれた漁法『鯛しばり網』

鞆の浦に300年以上前から伝わる漁法「鯛しばり網」。その歴史を現代に残そうと、1923年にスタートしたのが鞆の浦の初夏の風物詩、「観光鯛網」です。
約50人の船団がひと組となり、「指揮船(しきせん)」、「親船(おやぶね)」2隻、「錨船(いかりぶね)」2隻、捕れた鯛を運ぶ「生船(なません)」の計6隻で、鞆の浦沖に繰り出します。
鯛網で使用する網は長さ1,500m、幅100mにも及ぶ巨大な網。2隻の船で潮の流れに合わせて大きな網を広げて、鯛を取り囲んだところで網を縛るように船を交差させ、素早く網を引き上げます。揚がった鯛はその後すぐ親船で販売されます。この「鯛しばり網漁法」は2015年、福山市の無形民俗文化財に指定されました。