鞆の浦で行われる多くの祭の舞台となる『沼名前(ぬなくま)神社』の参道で、毎月第4日曜日に開かれている小さな朝市があります。地元育ちの新鮮な野菜や果物、とれたての魚介類、パンやお菓子、ジャム、雑貨のお店など、ひとつひとつは小規模ながら、元気をいっぱいにもらえるショップが並びます。
沼名前神社で月1回開催される朝市
お手火神事やお弓神事など、鞆の浦で行われる多くの祭の舞台となる『沼名前(ぬなくま)神社』。平安時代の延喜式にも記載されている由緒正しい神社で、地元では「祇園さん」「ぎょんさん」と呼ばれ親しまれています。
その“ぎょんさん”の参道で、毎月第4日曜日に開かれる朝市があります。
鳥居の下にお店が並ぶ様はなんだか縁日みたいで、ワクワクしてきます!
鞆や福山市内の事業者と有志が実行員会を立ち上げ、2011年9月から続いているこの朝市。ひとつひとつは小規模ながら、野菜、果物、パン、鮮魚、ジャム、雑貨などさまざまなお店が開かれています。
朝市名物の“朝カレー”でまずは腹ごしらえ
「このカレーを食べにゃはじまらん!」と気合の入ったおじちゃんの言葉につられるように訪ねたのは『小川さんのカレー』。どうやら朝市の名物みたい。お鍋から熱々のカレーをたっぷりかけてもらったら、ベンチに座っていただきます!
野菜の甘みの中にほんのりスパイシーさを感じるカレーは重過ぎず、朝ごはんにピッタリ。300円という価格も魅力的です。
ネブトのスモークは呑兵衛へのお土産に
取材の日は他にも、地元で愛される惣菜店のとうふドーナツ、レストランのシェフが開発したハーブ&スパイス、朝採れの野菜や柑橘などのお店が並んでいました。
『水呑Cafe Boneu(ボヌー)』の鈴木シェフは毎月出店しているレギュラーメンバー。瀬戸内の柑橘が香る洋風七味唐辛子、ネブトやチイチイイカのスモークはお土産用におさえておきたいところ。地物のちりめんじゃこを使った麺料理「鞆SOBA」が登場することもあるそうです。
生産者との距離が近いともっとおいしい!
この朝市の魅力は、何と言っても人と人の距離の近さ。ぶらりと歩けば「これ食べてみて〜」と試食を勧めてくれるし、「おいしい!」といえば「ありがとう」と返ってくる。生産者との距離感がとっても心地良く、ついついあれもこれもと欲しくなってしまいます。月1回の開催ですが、タイミングが合えばぜひお立ち寄りを。
ゆっくりと階段を上がったら、沼名前神社を参拝
軽トラ市を訪れたら、忘れてはいけないのが『沼名前神社』へのお参り。海上安全や漁業繁栄、家内安全、病気平癒、学業成就、安産などのご神徳があるといわれている本殿への参拝はもちろん、参道に沿って鞆の町並みを一望できる景色も最高です。境内には、かの豊臣秀吉が将兵らのために造ったといわれる能舞台が現存。京都・伏見城が廃城となったとき、2代目将軍の徳川秀忠から福山城主の水野勝成に譲り渡されたもので、国の重要文化財にも指定されています。
※能舞台の内部は見学できません。
とも・潮待ち軽トラ市
会場/沼名前神社参道
住所/広島県福山市鞆町後地1225
日時/毎月第4日曜日 8:00〜11:30
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