常夜燈や雁木など往時の趣を残した風光明媚な港町・鞆の浦は、これまで数え切れないほど多くの映画やドラマのロケ地になってきました。古くは、長谷川一夫主演の「源氏物語」(1951年公開)、市川雷蔵や勝新太郎が出演した「花頭巾」(1956年公開)、高倉健演じるテキヤが港町で大暴れする「遊侠列伝」(1970年公開)も鞆の浦で撮影されました。
ここでは、近年の作品を中心に、有名映画や人気ドラマのロケ地を巡るモデルコースをご紹介します。


『鞆の浦観光情報センター』でロケ地マップをチェック

『鞆の浦観光情報センター』の一画には、鞆の浦で撮影された映画・ドラマのロケ地を紹介するコーナーがあります。まずはこちらで情報を手に入れてから観光をスタートしましょう。
撮影に使用された看板や模型なども展示されているので、併せて楽しんで。

鞆の浦観光情報センター
住所/広島県福山市鞆町鞆416-1
電話/084-982-3200

鞆の浦観光情報センター(ともてつバスセンター)


「男たちの大和/YAMATO」

2005年公開
原作:辺見じゅん
監督:佐藤純彌
出演:反町隆史、中村獅童、松山ケンイチ ほか
太平洋戦争下の昭和19年10月、日本の劣勢挽回を図って出撃した世界最大の戦艦大和。「男たちの大和/YAMATO」は菊水作戦における乗組員たちの生き様を壮大なスケールで描いた作品です。

雪が降りしきる中、高畑淳子演じる母と息子が別れる感動のシーンが撮影されたのは、『民芸茶処 深津屋』の前。お店の看板がそのまま使われています。


「少女たちの羅針盤」

2011年公開
原作:水生大海
監督:長崎俊一
出演:成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有 ほか
原作は「第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の入賞作品。4年前に起きたある少女の死をめぐる秘密を、当時演劇に夢中になっていた4人の少女たちの友情と共に映し出すミステリーです。オール福山ロケで、高校や雑貨店、『ふくやま美術館』など市内30ヵ所以上で撮影されました。

江ノ浦の町並みがタクシーの車窓から見える景色として登場しますが、残念ながら鞆の浦のシーンは劇中でここだけ。


「ウルヴァリン:SAMURAI」

2013年公開
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン ほか
アメリカンコミック「X-メン」の人気キャラクター・ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)を主人公としたスピンオフシリーズの第2弾。ハリウッド映画の撮影とあって、ロケ地には多くの見物人が押し寄せ、鞆の町は一躍お祭りムードになりました。映画の撮影に鉢合わせることが少なくない地元の人たちも、ハリウッド映画の規模は想像以上だったようで、撮影機材やスタッフ、ロケバスの多さに圧倒されたそう。

ウルヴァリンとTAO演じるマリコが逃亡の果てにたどり着いたのがバス停「鞆港」の周辺。映画の中では舞台は冬の長崎とされ、バスの行き先にも「長崎」と記されています。

地元住民が漁師役としてエキストラ出演した荷揚げ場。


「潔く柔く」

2013年公開
原作:いくえみ綾
監督:新城毅彦
出演:岡田将生、長澤まさみ、高良健吾 ほか
いくえみ綾の人気コミックを映画化した青春ラブストーリー。高校時代に幼なじみを交通事故で亡くしたカンナ(長澤まさみ)と小学生の時に友人を交通事故で亡くした禄(岡田将生)、心に傷を抱えた2人の恋愛模様が描かれています。
カンナが生まれ育った港町として鞆の浦が登場。鞆港や医王寺、常夜燈、太田家住宅など、鞆の浦らしい風景が郷愁を誘う美しいシーンのあちこちに映し出されます。

ヒロインのカンナと高校時代の友人が雁木に座り、漫画を読みながらくつろぐシーンが登場。

カンナと幼なじみのハルタ(高良健吾)が高校に通う石畳の坂道として使用された医王寺の裏参道。

カンナと禄が手を繋いで駆け下りるシーンが撮影された医王寺の表参道。

カンナとハルタが走り抜けた『徳永医院』横の路地と『鞆の浦歴史民俗資料館』の坂道。『徳永医院』横の路地は、1997年に公開された映画「瀬戸内ムーンライトセレナーデ」のロケ地にもなっています。

高校時代のカンナが友人たちと通う駄菓子屋として登場した『土屋本店 鞆店』。看板や店が駄菓子屋風にアレンジされていました。


「流星ワゴン」

2015年放送
原作:重松清
出演:西島秀俊、香川照之 ほか
重松清による人気小説をテレビドラマ化。仕事も家庭もうまくいかない主人公・永田一雄(西島秀俊)が、時間旅行を通して若き日の父・永田忠雄(香川照之)の生霊に出会い、家族を再生させる物語。“チュウさん”こと忠雄の実家が鞆の浦という設定で、鞆のあらゆる場所で撮影が行われました。

「流星ワゴン」には常夜燈や港の周辺が何度も登場。一雄の乗ったワゴンが時間を超えて到着したのも夜の常夜燈でした。
鞆の浦のシンボル・常夜燈は、数々の映画に登場する人気ロケ地。1997年に公開された映画「陽炎3」では、主人公の乱闘シーンが迫力満点に描かれました。

幼少期の一雄が幼なじみと探していた子犬を医王寺で発見。鐘楼前のベンチに腰かけ、「わしらも朋輩じゃ」と確認し合いました。
医王寺は、1964年公開の映画「剣」、1970年公開の「遊侠列伝」などのロケ地にもなっています。

チュウさんが黒ひげ危機一髪を買いに走った「おもちゃの真島」として登場した『けすくせ宇田』。

チュウさんが姿を消した一雄を探すために入った店として『鞆 肥後屋』が登場。

チュウさんが借金のために訪れた『しまなみ信金』。ドラマの中では「福山銀行鞆の浦支店」という看板がかかっていました。

家出した幼少期の一雄を探すため母と妹が歩いた「作右衛門」横の路地。
この風情ある通りは、2003年に公開された映画「スパイ・ゾルゲ」の冒頭シーンにも登場します。


「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」

2016年公開
原作:島田荘司
監督:和泉聖治
出演:玉木宏、広瀬アリス、石田ひかり、要潤 ほか
福山市市制施行100周年を記念して制作された壮大なミステリー作品。和製シャーロック・ホームズとも称される天才脳科学者の御手洗潔(玉木宏)が、瀬戸内を舞台に繰り広げられる怪事件の真実を探ります。6時間ごとに潮の満ち引きが繰り返される潮流がカギを握るなど、物語は瀬戸内らしさ満点。主要なロケの多くが鞆の浦で行われ、歴史ある名所がたくさん登場します。

回想シーンの中に登場する波止。

物語のキーパーソン・要潤演じる小坂井准一が暮らす造船所。


「銀魂」

2017年公開
原作:空知英秋
監督:福田雄一
出演:小栗旬、菅田将暉、橋本環奈 ほか
「週刊少年ジャンプ」に連載された大人気コミックを実写映画化したSF時代劇。宇宙人に支配された江戸時代末期を舞台に、伝説の侍・坂田銀時(小栗旬)と仲間たちが数々の事件や騒動に立ち向かっていきます。今をときめく人気俳優たちが鞆の浦でロケを実施。江戸時代の風情をそのまま残した鞆の浦の町並みが、物語の世界観を盛り上げます。

常夜燈へと続く『太田家住宅』前の小路は、坂田銀時、神楽(橋本環奈)、新八(菅田将暉)などの主要キャストが登場するシーンで何度も使われています。夜のシーンも印象的。
常夜燈や雁木も、鞆の浦と分かるシーンにしっかり映し出されています。


「崖の上のポニョ」

2008年公開
監督:宮崎駿
制作:鈴木敏夫
鞆の浦が舞台だと明言されているわけではありませんが、スタジオジブリの社員旅行で訪れた宮崎駿監督が鞆の浦を気に入って長期滞在したことがあるため、地元では期待を込めて「ポニョの舞台は鞆なのでは」と考えられています。
作品をよく見ると、「スーパーTOMO」という看板が出てきたり、どことなく見覚えのある風景が……。

鞆の町にはポニョのモチーフや宮崎駿監督のサイン色紙などが点在しているので、ぜひ探してみてください。


ここで紹介した作品以外にも数多くの映画やドラマ、そしてCMやミュージックビデオなどが鞆の浦で撮影されています。もっと詳しく知りたいなら、福山市観光コンベンション協会のロケ実績をチェック。

ロケ実績 | 福山観光コンベンション協会
http://www.fukuyama-kanko.com/filmcommission/jiseki/


そのほか、坂本龍馬ゆかりの地を巡るコース、温泉やグルメなど鞆の浦をアクティブに楽しむコースもご紹介しているのでぜひご覧ください。