鞆の浦観光鯛網で賑わう5月の最終土曜日。瀬戸内に初夏の訪れを告げる風物詩、福山鞆の浦弁天島花火大会が開催されます。

花火大会といえば夏のイメージがありますが、福山鞆の浦弁天島花火大会が行われるのは5月。港町に春の終わりと夏の始まりを同時に告げる一大イベントです。
その歴史は古く、海上安全を祈願するために「煙火祭」と称して江戸時代から続いています。

夕方になると海沿いの県道は歩行者天国となり、綿菓子やりんご飴、イカ焼き、ヨーヨー釣りなどの屋台が軒を連ねます。売り子たちの威勢の良い呼び声が響く中、地元有志と子どもたちによるアイヤ節の披露でイベントは幕開け。アイヤ節は、鞆のイベントや祭りに欠かせない伝統芸能です。

打ち上げ花火の舞台となるのは、弁天島と呼ばれている小さな島。その弁天島から約2,000発の花火が夜空に打ち上げられます。
観客たちは高台に登ったり、自宅のベランダから顔をのぞかせたりと、思い思いの場所から花火を見物します。

まちの灯りが届かない漆黒の海から次々と打ち上げられる大輪の花火は、まるで頭上に降り注ぐような大迫力。また、水面に映る花火はことさら美しく幻想的で、潮待ちの港ならではの情緒たっぷりです。
潮風を浴びながら、港町の花火大会でひと足早い夏の訪れを楽しんでみてください。


福山鞆の浦弁天島花火大会
会場/広島県福山市鞆町
日時/毎年5月最終土曜日
電話/084-928-1042(福山鞆の浦弁天島花火大会実行委員会事務局・福山市観光課内)