鞆の浦の景観スポットとして知られる『医王寺』。
細く長い坂道や階段を登った先に建つ寺院で、平安時代に弘法大使が開基したといわれています。
本尊である木造の薬師如来像は広島県の重要文化財に指定されており、6年に一度だけ開帳され、その姿を拝むことができます。

1826年には、オランダ人医師のシーボルトが「江戸参府紀行」の中で「私は町端れにある医王寺に行った。数百フィートの高いけわしい山に登った」と記しています。かのシーボルトも同じ坂道を息を切らして登ったのだと思うと、何だか微笑ましく感じますね。
山門には二体の金剛力士像があり、大小のわらじが奉納されています。お仁王様の勇ましさにあやかって、古くから健脚祈願の寺として親しまれていたことが想像できます。

『医王寺』からの眺めももちろん美しいのですが、境内の奥にはさらに上を目指して登る長い石段が設けられており、その山道を登り切った人だけが見られる絶景が待っています。

石段の先に待つのは鞆の浦を見渡す最高の絶景 – 医王寺(太子殿)


真言宗 医王寺
住所/広島県福山市鞆町後地1397
電話/084-982-3076