阿伏兎観音
絶壁にそびえる朱塗りの観音堂『阿伏兎観音』

鞆の浦から西に4kmほど行った阿伏兎(あぶと)岬に、国の重要文化財にも指定されている『磐台寺(ばんだいじ)観音堂』、通称『阿伏兎観音』が建っています。
観音堂は,1570~1573年に戦国大名の毛利輝元によって建てられたと伝えられており、海に突き出すように積み上げられた石垣の上に朱塗りの観音堂がそびえる姿は、まるで絵巻物を再現したかのよう。かの浮世絵師・歌川広重もその雅な光景を描いています。
『阿伏兎観音』の客殿から続く階段廊下を進むと、その先に観音堂が設けられています。
そのお堂の中の壁一面に、おっぱいの絵馬が並んでいます。
ここ『阿伏兎観音』は、子授け・安産の祈願所として広く信仰を集めており、この絵馬は、手作りされたものが圧倒的に多く、家族を想うあたたかい愛情がいっぱい詰まった観音堂なのです。