福山市鞆町重要伝統的建造物群保存地区
港町の面影を今に残す『福山市鞆町重要伝統的建造物群保存地区』
鞆の浦南部の西町を中心としたエリアには、江戸・明治期から昭和戦前までの伝統的な建造物が保存されています。2017年11月28日、この約8.6haの土地が文部科学大臣によって福山市鞆町重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
鞆の町家は、1間半〜2間という狭い間口の建物が多く、隣家同士が外壁を接して建っています。中には外壁を共有している建物もあり、その時代から全国有数の過密都市だったことが分かります。
間口の広い町家では、大正期まで「大戸」と呼ばれる跳ね上げ式の扉を造りつけていました。屋根は、建物を大きく見せるため、表側の屋根を長く備えた造りも多く見られます。2階は江戸時代には既に居室化されているため建ちが高くなっていますが、2階部分を低く造った小規模な建物もあり、軒高が不揃いなのも鞆の町並みの特徴です。