鞆の沼名前神社の摂社である渡守神社例祭は、「チョウサイ」や「おおまつり」の名で地域の方に親しまれています。

祭りは、旧鞆7町が輪番で取り仕切り、今年は鍛冶町、祇園町が当番町となり、その年に話題になったものを題材に、「明かしもん」と呼ばれる絵行燈や、御旅所に設置する「作りもん」を制作しています。

「明かしもん」や「作りもん」の完成までには、実はたくさんの苦労と試行錯誤があります。

「どうすれば、もっと本物らしく見えるだろう?」「この質感を表現するには、どんな素材がいいだろう?」形や大きさだけでなく、色合いや質感、細かな部分まで、本物に近づけるため素材を選び、一つひとつ手を加えていきます。

その制作秘話を伺うと、まず作りもんのモデルをミニチュアで作成し、それを見ながら大きな「作りもん」を作成するとの事。

「もう少しこうしたら、・・・」と工夫を重ねながら、少しずつ完成に近づけていくのだそうです。

こうして出来上がる「明かしもん」、「作りもん」には祭りへの思いと受け継がれてきた文化を大切にする気持ちが込められています。

完成した姿だけではなく、ぜひその裏側にある「人の手」と「思い」にも注目してみてください。

今年の祭りは9月18日(金)から20日(日)の3日間にかけて行われます。

1日目は渡守神社渡御祭で「明かしもん」を馬の台に乗せ町内を回ります。

2日目は御旅所祭での「作りもん」の展示や、各家庭でのお客様へのお酒や御馳走の振舞い、町内での踊りの披露などがあります。

3日目の還御祭では、馬の台に乗せた「作りもん」の練歩きが行われます。還御祭後の後祭ではチョウサイと呼ばれる山車が町内を巡り、祭りは最高潮に盛り上がります。