鞆の夏を彩る伝統行事のひとつに「八朔の馬出し」があります。

全国で唯一、鞆だけで行われる極めて珍しい行事です。

八朔とは旧暦の八月朔日(一日)を略して呼ばれ、五穀豊穣や無病息災、また物品を贈答して日頃の感謝の気持ちを伝えたり、こどもの成長を祝うなど古くから大切にされてきました。

中でも鞆に伝わる「八朔の馬出し」はこどもの誕生を祝って作られた白い馬の模型を台車に乗せ、町中を引きまわす行事です。

木馬は小さいものから等身大のものまであり、こどもたちと共に2時間かけて鞆の浦の町並みを練り歩きます。

江戸時代から続いたこの行事も残念なことに昭和初期には姿を消しましたが、十七年前(二〇〇二年)地元の方々の力により復活しました。

町内では八朔の料理(冬瓜料理や花餅)を継承していきたいとの思いで、有志の方たちによって料理も再現されています。

鞆てらすにもかわいいお馬さんをお迎えしていますので、是非見に来てください。

 

8月20日(水)~10月4日(土)まで、鞆の浦歴史民俗資料館において企画展「八朔の馬」も開催しています。

日時:2025年9月28日(日曜日)10:00~12:00 ※雨天中止

ところ:福山市鞆町内(沼名前神社出発)