今年も鞆の熱い夜「お手火神事」がやってきます!
“お手火神事”は、沼名前神社である祇園宮の祭神・須佐之男命の“神輿渡御祭”に先立って行われ、港町の航海の安全と町民の無病消息を願って始められたとされています。
只今、沼名前神社境内の作業所では一日を終えた当番町の人々が夜毎集まり、大手火・小手火・奉納台などの製作・準備を進めています。
当日は18時、鞆の浦学園の生徒たちによる一番太鼓が“神事開催”を知らせ、20時に三番太鼓が大きく響き渡ると“お手火神事”が厳かに始まります!!
本殿から“神前手火”を白装束の当番町代表者達が担ぎ、長い石段を一気に駆け下りると先の体・中の体・後の体へ順に神火が移され出発します。神の木とされるムロの木・松・青竹で作られたお手火は長さ約4
m、重さ約200キロ程あり、一体8人の担ぎ手が水をかぶりながら交代を繰り返し、豪快かつ慎重に3時間程かけて本殿目指して進んで行きます。その境内は真っ赤に染まり壮烈で緊迫した息を呑む熱い夜となり
ます。小手火を持った参拝者はお手火から神火を受け、各家庭に持ち帰り家内安全・厄除け護符とします。小手火を持つ人で町がほんのり明るくなる一夜の風景です。
三体が無事に本殿前へ着く頃は深夜になり、翌日は神輿渡御へと続きます。江戸時代からはじまった「お手火神事」は、日本遺産に認定された鞆の浦の構成文化財の一つです。
【場所】鞆町沼名前神社境内 ※雨天決行
【日時】7月12日(土) 20時~ お手火神事(おてびしんじ)
7月13日(日) 14時~ 神輿渡御祭(みこしとぎょさい)