“ねーろた、ねろた”
鞆町には矢を放って、過ぎた年の悪鬼を祓い新しい年の無病息災を祈る、八幡神社の祭礼「お弓神事」と言う伝統行事があります。大観衆の中で金的に狙いを定める弓主達の勇ましく凛々しい姿、小姓や矢取りを務める子ども達。息を呑んで見守る町の人達が一つになって新しい年の平穏を祈ります!
第14代・仲哀天皇の皇后である神功皇后が、「稜威(いづ)の高鞆」(弓を射る時に身に付ける武具)を奉納したという故事に由来がある「お弓神事」は、日本遺産に認定された構成文化財の一つであり、福山市無形民俗文化財でもあります。
前日には昨年の当番町から今年の当番町への引継ぎ式、当日無事に神事が終わると、“もうす、もうす、お礼をもうす」と務めた当番町の弓主・矢取・小姓や世話人達が町中を回ります。
矢を放つ烏帽子(えぼし)・素襖(すおう)姿の若い男性弓主とその近くで小姓を務める少年や稚児化粧の鈴と瓢箪(ひょうたん)を背負った小さな子どもの矢取りの姿は、いつしかこの町の新春の風物詩となりました。是非いつもと違った表情の鞆の浦で、新しい年の福を招いて下さい!!
福山市鞆町 沼名前神社 境内(八幡神社)
2025年2月9日(日)14時~